【頗】 14画 (5) 準1級


[音]
[訓] かたよ
すこぶ

《意味》

  1. かたよる。かたむく。公平でない。「偏頗」
  2. すこぶる。非常に。たいへんに。

【頗る】すこぶる

普通の状態からかけ離れているようす。非常に。たいそう。
「頗る体調がよい」

【頗る付き】すこぶるつき

「すこぶる」という言葉がつくほど、程度が非常にはなはだしいこと。
「彼女は頗る付きの美人だ」

【贔屓偏頗】ひいきへんぱ

自分の気に入った人だけ、目をかけ世話をすること。えこひいき。

【偏頗】へんぱ

考え方や立場などが一方にかたよっていること。不公平なこと。また、そのさま。
「父の弟への偏頗な態度に嫌気がさす」

【廉頗負れんぱふけい

心の底から謝罪すること。本心から罪を認めて詫びること。
「廉頗」は中国、戦国時代の(ちょう)の名将。諸国を破り功随一。藺相如(りんしょうじょ)が彼の上位につくと憤ってこれを(はずかし)めようとしたが、私怨は二の次だと相如がひたすら彼を避けていることを伝え聞き、自らを恥に思い肌脱ぎになってイバラの鞭を負って謝罪した。以後、刎頸(ふんけい)の交わりを結び趙の保全をはかった。
肉袒負荊(にくたんふけい)肉袒廉頗(にくたんれんぱ)肉袒牽羊(にくたんけんよう)

《字源》

声符は「皮(ひ)
「皮」は獣の皮を()ぎ取る形で、傾きかたよるものの意がある。
皮革の全形は「革」
「革」の半分あたりを手で剝ぎ取っている形が「皮」
「皮」の金文。手で皮を開いて剝ぎ取っている。
「革」の金文。獣の皮を開いた形。

【≪戻る】【トップページへ戻る】【進む≫】