【苧】 8画 (5) 準1級


[音] チョ
[訓] からむし

《意味》

  1. からむし。草の名。麻の一種。山野に自生。栽培もする。茎の皮の繊維で布を織る。「苧麻」
  2. お。麻、またはからむしの皮からとった繊維でつくった糸。「苧殻」

【苧】

  1. 麻・からむしなどの古いよび方。
  2. 麻・からむしなどの茎の皮からとった糸。
「むし・からむし」とも読む。

【苧積】おうみ

青麻(あおそ)(青苧)を裂き、()って糸にすること。

【苧殻】おがら

皮をむいた麻の茎。
盂蘭盆(うらぼん)の迎え火・送り火をたく時に使う。
「麻幹」とも書く   

【苧屑頭おくそずきん

植物カラムシの茎で作った、頭全体を包む頭巾。鷹匠・猟師などが用いた。からむし頭巾。おがら頭巾。おくそ頭巾。
「ほくそずきん」とも読む   

【苧環】おだまき

  1. つむいだ麻糸を巻いて中空の玉にしたもの。おだま。
  2. キンポウゲ科の多年草。観賞用に栽培される。根生葉は長い柄をもち、掌状の三小葉に分かれ、白緑色。四~五月頃、長い花茎の先に青紫色の花を開く。花弁は基部が(きょ)となってかぎ状に曲がる。萼片(がくへん)は花弁状で平開する。[季]春。
    花の形が「1.」に似ていることから   
    植物園へようこそ!オダマキ   
  3. 「苧環蒸し」の略。茶(わん)蒸しの一種。器の底に()でたうどんを入れ、しいたけ・かまぼこ・鶏肉などを加え卵の汁をかけてむしあげたもの。
    「小田巻蒸し」と書くことが多い。
  4. 生菓子の一。(あん)入りの餅に、そば粉の筋をつけて蒸し上げたもの。
  5. 枝も葉もない枯れ木   

縄】おなわ

麻糸をよりあわせて作った縄。

綱】おづな

麻でなった綱。非常に丈夫で、船の綱として最上とされ、古代から近世に至るまで用いられた。

・苧麻】からむし

イラクサ科の多年草。山地に自生し、また栽培もされる。
茎の皮からとる繊維は長くて強く、弾力性に富み、越後縮(えちごちぢみ)越後上布(えちごじょうふ)などを織るのに用いる。
木綿以前の代表的な繊維。
まお。ちょま。むし。
植物園へようこそ!カラムシ   

【苧麻】ちょま

カラムシの別称。また、その茎からとった繊維。
「まお・からむし」とも読む。「まお」は「真麻」とも書く。

【餓鬼に苧殻】がきにおがら

全く頼りにならないことのたとえ。
やせ衰えて頼りにならない餓鬼に、武器として何の役にも立たないヘナヘナの苧殻(おがら)を武器として持たせるということで、全く頼りにならないことから。
「鬼に金棒」

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