13画 (9) 準1級

交換略字


[音] レン
[訓]

《意味》

  1. ねる。金属を溶かしてきたえる。心身をきたえる。「練」
  2. こねる。ねり固める。
「練」に書き換えられるものがある。

【煉塀】ねりべい

土と(かわら)を積み重ねて築き上げ、上を(かわら)()いた土塀(どべい)
「練塀」とも書く。

【煉る】ねる

  1. (火にかけて)むらのないようにこね固める。また、こねまぜて粘りが出るようにする。
    (あん)を煉る」
  2. 皮類をなめす。なめし革にする。また、なめし革を作る。「牛皮を煉る」
  3. 金属を焼いて純度の高いものにする。また、そのようにして鋼や刀剣を作る。
  4. 心をねりきたえる。
1.2.「練る」とも書く。3.「錬る」とも書く。4.「錬る・練る」とも書く。

【煉瓦】れんが

粘土に砂・石灰などを加え、型に入れて(かま)で焼き固めたもの。
普通、直方体の赤煉瓦(あかれんが)をいい、土木建築材料として壁・道路・窯などに用いる。

【煉獄】れんごく

カトリック教会の教義で、天国と地獄の間にあり、この世で罪を犯した者の霊魂が天国に入る前に、炎によって苦しみを受けその罪を(ぬぐ)い落とされるという所。
苦しみを受ける場所のたとえとしても使う。

【煉丹】れんたん

  1. 昔、中国で道士が丹砂(硫化水銀)と金でもって不老不死の薬(辰砂(しんしゃ))を作ろうとしたり、卑金属を貴金属に変えようとしたりした術。また、その薬。
  2. ねりぐすりの別称。
  3. 丹田(へその下付近の精気の集まるところ)に力を入れる心身修練法。

【煉炭】れんたん

石炭・木炭などの粉末を粘結剤でねり固めた燃料。
普通、円筒形で、燃焼をよくするために縦に10個前後の穴を通す。
「練炭」に書き換えられる。

【煉乳】れんにゅう

牛乳を煮詰め濃縮したもの。加糖練乳(コンデンスミルク)と、無糖練乳とがある。
加糖練乳は菓子用に、無糖練乳は乳児用に主として使用される。
「練乳」に書き換えられる。

【試煉】しれん

信仰・決心の強さ、実力の程度などを厳しく試すこと。また、そのための苦難。
「試練」に書き換えられる。

【洗煉】せんれん

文章や作品、人格などに磨きをかけて、優雅・高尚なものにすること。
「洗煉されたファッション」
「洗練」とも書く。

【手薬煉を引く】てぐすねをひく

すっかり用意を整えて機会のくるのを待つ。あらかじめ準備して待ち構える。
「薬煉」は、松脂(まつやに)に油を加え熱して練ったもので、補強のために弓弦などに塗る。
「手に薬煉(くすね)を引く」意から。

《字源》

声符は「柬(かん)
「柬」は袋(「橐(たく))の中に物のある形。
「橐」「東」の初文。
「東」が方角を表す字に専用されるようになり、「ふくろ」の意味を残すために「石(せき)声を加えて、「橐」という字ができた。
「橐」の中に物を入れ、精練し区別することを示す字である。

《字体》

「柬(かん)に従う字は、「練(練)」「錬(鍊)」「諫」「」「爛(爛)」「揀」「など「-en」「-an」声をもつ。
一方、「東」に従う字には「凍」「棟」などがあり、「とう」声をもつ。
「柬に従う字は、唐代楷書から、ほとんどが「東」に略されて書かれてきて、常用漢字や人名用漢字はそれを採用した。
も同様にと書いても差し支えない。

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