【拈】 8画 (5) 1級


[音] デン
  ネン
[訓] ひね
つま

《意味》

ねじる。ひねる。よじる。指さきで小さくつまむ。

【拈華微笑】ねんげみしょう

言葉を用いずに、心から心に伝えること。
釈迦が霊鷲山(りょうじゅせん)で説法した時、黙って一本の(はす)の花をひねって弟子たちに見せたところ、摩訶迦葉(まかかしょう)がただ一人その意を解して微笑していたのでこれに奥義を授けたという故事から。
以心伝心(いしんでんしん)」「教外別伝(きょうげべつでん)」「不立文字(ふりゅうもんじ)」「維摩一黙(ゆいまいちもく)」「破顔微笑(はがんみしょう)

【拈古】ねんこ

禅宗で、師が古人の公案などを示し、自分の理解を述べて批評すること。
拈提(ねんてい)」「拈則(ねんそく)

【拈香】ねんこう

禅宗で、香を額より上に(ささ)げること。また、香をたくこと。焼香。

【拈出】ねんしゅつ

  1. ひねり出すこと。苦心して考え出すこと。
    「妙案を拈出する」
  2. やりくり算段して、無理に金銭をなどをつくり出すこと。
    「費用を拈出する」
出」とも書く。

【拈る】ひねる

  1. 物を指先などでねじる。
  2. 体の一部をねじり回す。「足を拈った」
  3. 簡単に負かす。「一拈りされた」
  4. 趣向をこらすため、工夫してわざと変わったことをする。「拈った問題」
  5. 歌・俳句などをつくる。
  6. よい工夫をするため、頭をしぼる。考えをめぐらす。
    「頭を拈る」などの形で用いる。
る・る」とも書く。

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