【滌】 14画 氵(11) 1級
[音] | デキ |
テキ | |
ジョウ |
[訓] | あらう |
すすぐ | |
《意味》
あらう。すすぐ。
【滌う】あらう
水で汚れをすすぐ。汚れたところをぬぐい落とす。
【滌漑】てきがい
あらいすすぐこと。
【滌除】てきじょ
「できじょ」とも読む。
【滌蕩・滌盪】てきとう
汚れを洗い落とすこと。
「できとう」とも読む。
【洗滌】せんじょう
水や薬品で洗いすすぐこと。洗ってきれいにすること。「胃を洗滌する」
「せんじょう」は「せんでき」の慣用読み。
旁の「條」の音読み「じょう」に引きずられて「せんじょう」と読まれるようになり、さらに「滌」が常用漢字表に入らなかったので「洗浄」に書き換えられた。
「独擅場」が「独壇場」に変化したのと同じ。
【洗滌】せんでき
水や薬品で洗いすすぐこと。洗ってきれいにすること。「胃を洗滌する」
「せんじょう」とも読むが、慣用読み。
「洗浄」に書き換えられる。
【耳を滌ぐ】みみをすすぐ
俗世間の栄達にとらわれない高潔な心でいる。世俗の栄誉を拒否して閑居する。耳を洗う。
隠者の許由が堯帝から位を譲りたいと言われたとき、けがらわしいことを聞いたとして耳を洗ったという、古代中国の伝説から。
《字源》
声符は「條(条)(じょう)」。
「條」は「攸(ゆう)+木」で「攸」は水で人の背を流す形で、禊ぎを意味する。
「木」は枝葉を束ねたもの。
これで洗うことを「條」という。
「滌」はさらに水を加えて、あらう意にしたもの。
「修」は「攸」(禊ぎの形)に清められた印の「彡(さん)」を加えて修潔(身を清くする)の意とする。その心意を「悠」という。
:「攸」の甲骨文字。