【炙】 8画 (4) 1級


[音] シャ
  セキ
[訓] あぶ
  したしむ

《意味》

  1. あぶる。火の上で焼く。また、焼いた肉。
  2. 親しくする。近づく。

【炙る】あぶる

  1. 火にあててこげ目をつける程度に軽く焼く。「海苔を炙る」
  2. 火にあてて乾かしたり、あたためたりする。
    「手を石油ストーブで炙る」
「焙る」とも書く。

炙】かいしゃ

世間に広く知れわたること。広く人々のうわさになること。
「膾」は「なます」、「炙」は「あぶり肉」の意で、どちらもよく人の口に合い好まれることから。
ふつう、「人口に膾炙する」の形で使う。

炙人口】かいしゃじんこう

広く世間の評判となり、もてはやされていること。
「膾」はなますで、生の肉を細かく刻んだもの、「炙」はあぶり肉のこと。どちらも万人の口にあって好まれることから。
「人口膾炙」ともいう。
「人口に膾炙する」が書き下し文。

【残冷炙】ざんぱいれいしゃ

冷遇されて恥辱を受けることのたとえ。
飲み残しの酒と冷えたあぶり物の肉の意。貧しい食事や食べ残しで接待されるような屈辱受けること。
多く「残杯冷炙の辱め」と用いられる。
残杯冷肴(ざんぱいれいこう)」「残羮冷炙(ざんこうれいしゃ)

【親炙】しんしゃ

尊敬する人に親しく接して直接その感化を受けること。
「恩師に親炙して進路を決める」
「しんせき」とも読む。

《字源》

「肉火」。肉をあぶり焼く意。

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