【蠣】 20画 (14) 準1級

異体字【蛎】


[音] レイ
[訓] かき

《意味》

かき。貝の名。

【蠣】かき

イタボガキ科の二枚貝の総称。
Wikipediaカキ (貝)
「牡蠣」とも書く。

【牡蠣】かき

イタボガキ科の二枚貝の総称。左殻はよく膨らんで海中の岩などに付着し、右殻は平らで(ふた)のようになる。肉は美味で、各地で盛んに養殖が行われる。
Wikipediaカキ(貝)
「ぼれい」とも読む。

【牡蠣】ぼれい

  1. 貝のカキの漢名。
  2. カキの殻を焼いて砕いた粉末。制酸・鎮静剤とするほか小鳥の餌などに混ぜる。

《字源》

「蠣/*mə-rat-s/BSは、義符「虫」と声符「厲/*[r]at-s/BSから成る形声字。
「厲」は、義符「厂」(石)と声符「萬/*C.ma[n]-s/BSから成り、{砺(礪)/*[r]at-s/BS}(砥石)を表す形声字。
「萬」は、猛毒を持つサソリ{/*mə-r̥ˤa[t]-s/BS}の象形字。
「萬」の甲骨文字。

《字体》

『同文通考』
(新井白石)
『倭楷正訛』
(太宰春台)
常用漢字では「萬」「万」と書くので、「厲」
に略される。
常用漢字の「励」も同様の変換で、「勵」がもとの旧漢字(いわゆる康煕字典体)。
」「蠣」などは表外漢字なのでそのままだが、「砺」「蛎」に略されることも多い。
「厲」の異体字は1753年刊行の『倭楷正訛』(太宰春台)や1760年刊行の『同文通考』(新井白石)にすでに見えるので、江戸中期には日本の異体字として一般的用いられていたと思われる。


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