19画 (10) 1級

同字【韜】


[音] トウ
[訓] ゆみぶくろ
つつ
かく
ゆごて

《意味》

  1. 弓や剣を入れておく袋。
  2. つつむ。つつんでしまいこむ。また、中に隠す。
  3. ゆごて。弓を射るとき、つるが当たるのをふせぐため、左腕につけるかわのこて。

【韜む】つつむ

おおうようにして中にしまい込む。おさめる。中に隠す。

【韜とうかい

  1. 自分の地位・才能・本心などをごまかしかくすこと。
    「韜晦して油断させる」
  2. 〔行方・消息を〕くらますこと。〔身を〕かくすこと。
    「消息を韜晦する」

【韜光迹】とうこうかいせき

才能などを包み隠して表面に表さないこと。自慢しないこと。
「韜」は包む、「晦」はくらます。「迹」は「跡」と同じで痕跡の意。
光を包み隠し、形跡を残さないの意から。
「光を(つつ)(あと)(くら)ます」が書き下し文。
韜光養晦(とうこうようかい)」「自己韜晦」

【韜略】とうりゃく

戦いの方策。戦法。兵法。
「六韜三略」の略。

【自己韜じことうかい

自分の才能・地位・本心などを隠して表に出さないこと。
節操を知り、自分をひけらかさないこと。
「韜晦」は才能や学識を隠す意。
韜光晦迹(とうこうかいせき)」「韜光養晦(とうこうようかい)

【六韜三略】りくとうさんりゃく

  1. 中国古代の兵法の書。「六韜」と「三略」の称。
  2. 兵法などの、虎の巻。奥の手。
六韜は、文・武・竜・虎・豹・犬韜のこと。三略は、上・中・下略のこと。六韜は太公望の著作、三略は張良の師の黄石公の著作といわれるが、どちらも後世の偽作。

《字源》

声符は(よう)
(うす)の中から物を取り出す形。狭い器の中に物があふれるようなさまをいう。

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