【簞】 18画 (12) 準1級

交換略字【箪】


[音] タン
[訓] わりご
  はこ
  ひさご

《意味》

  1. わりご。竹や草で編んだ丸い飯びつ。
  2. はこ。薄く削った竹で編んだ小箱。
  3. ひさご。ひょうたん。

【簞食】たんし

竹の器に入れた飯。弁当。

【簞食漿】たんしこしょう

飲食物を携えて、軍隊を歓迎すること。また広く、歓迎することをいう。
「簞」は竹でできたわりご。「漿」は酒以外の飲み物。竹器に入れた飯と、ひさごや壺に入れた飲み物の意。

【簞食飲】たんしひょういん

わずかな食料で、貧苦に甘んじて学問に励むこと。また、粗末な食事のたとえ。
「簞食」は竹で編んだ飯櫃(いいびつ)(わりご)一杯の飯。「瓢飲」はひさご一杯の汁。
もと孔子が顔淵(がんえん)の貧しい生活に甘んじて、学問に励むのを褒めた言葉。
一汁一菜(いちじゅういっさい)

【簞たんす

衣類・小道具などを整理・保管するための箱形の木製家具。引き出し・開き戸などがある。

簞】ひょうたん

  1. ウリ科の(つる)性の一年草。ユウガオの変種。夏、白い花が咲く。果実は細長く、中間がくびれて上下がふくらむ。
  2. 瓢簞「1.」の成熟した実をくりぬいて作った容器。おもに酒を入れる。ひさご。ふくべ
簞から駒が出る》ひょうたんからこまがでる
冗談で言ったことが思いがけず事実として実現してしまうたとえ。
あり得ないことが実現してしまうたとえ。
簞で鯰を押さえる》ひょうたんでなまずをおさえる
つかまえどころがなく、要領を得ないことのたとえ。とりとめのないさま。
瓢簞鯰(ひょうたんなまず)」ともいう。

《字源》

声符は「單(単)(たん)
「単」は楕円形の盾の形で、上に二本の羽飾りをつけている。
「戰(戦)「單(か)で、左に盾をもち、右に戈(ほこ)を執って戦う。
「狩」の初文である「獸(獣)「單犬」を要素としている。
つまり「単」の字の本義は「たて」で、戦争にも狩猟にも用いた。
のち、軍の単位にも用いられ、そこから「ひとつ」の意になった。
「単」の甲骨文字。
「戦」の金文。
「獣」の甲骨文字。

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