交換略字【箪】
[音] | タン |
[訓] | わりご |
はこ | |
ひさご |
《意味》
【簞食】たんし
竹の器に入れた飯。弁当。
【簞食壺漿】たんしこしょう
飲食物を携えて、軍隊を歓迎すること。また広く、歓迎することをいう。
「簞」は竹でできたわりご。「漿」は酒以外の飲み物。竹器に入れた飯と、ひさごや壺に入れた飲み物の意。
【簞食瓢飲】たんしひょういん
わずかな食料で、貧苦に甘んじて学問に励むこと。また、粗末な食事のたとえ。
「簞食」は竹で編んだ飯櫃(わりご)一杯の飯。「瓢飲」はひさご一杯の汁。
もと孔子が顔淵の貧しい生活に甘んじて、学問に励むのを褒めた言葉。
「一汁一菜」
【簞笥】たんす
衣類・小道具などを整理・保管するための箱形の木製家具。引き出し・開き戸などがある。
【瓢簞】ひょうたん
《瓢簞から駒が出る》ひょうたんからこまがでる
冗談で言ったことが思いがけず事実として実現してしまうたとえ。
あり得ないことが実現してしまうたとえ。
《瓢簞で鯰を押さえる》ひょうたんでなまずをおさえる
つかまえどころがなく、要領を得ないことのたとえ。とりとめのないさま。
「瓢簞鯰」ともいう。
《字源》
声符は「單(単)(たん)」。
「単」は楕円形の盾の形で、上に二本の羽飾りをつけている。
「戰(戦)」は「單+戈(か)」で、左に盾をもち、右に戈(ほこ)を執って戦う。
「狩」の初文である「獸(獣)」は「單+犬」を要素としている。
つまり「単」の字の本義は「たて」で、戦争にも狩猟にも用いた。
のち、軍の単位にも用いられ、そこから「ひとつ」の意になった。
:「単」の甲骨文字。
:「戦」の金文。
:「獣」の甲骨文字。