[音] | キョウ |
[訓] | ためる |
いつわる |
《意味》
【矯る】いつわる
事実を押し曲げる。
「無実だと矯る」
【矯枉過直】きょうおうかちょく
物事を正そうとしても度を超えてしまえば、かえって新たな偏向や損害を招くたとえ。
曲がったものを直そうとして力を入れすぎて逆の方向に曲がる意。
「枉れるを矯めて直きに過ぐ」
「矯枉過正」「矯角殺牛」「庇葉傷枝」
【矯角殺牛】きょうかくさつぎゅう
少しの欠点を直そうとして、かえって全体をだめにしてしまうこと。
曲がっている角を直そうとして、牛を殺してしまう意から。
「角を矯めて牛を殺す」が書き下し文。
「矯枉過正」「矯枉過直」「庇葉傷枝」
【矯激】きょうげき
言動・思想などがきわめて激しいこと。過激。
「矯激な思想」
【矯飾】きょうしょく
いつわって、うわべをかざること。
「矯飾に満ちた人生」
【矯正】きょうせい
欠点などを正しく改めさせること。まっすぐに直すこと。
「歯列矯正」「非行少年を矯正する」
【矯風】きょうふう
悪い風俗を正し、直すこと。
【矯めつ眇めつ】ためつすがめつ
一つの物をいろいろな方向からよく見るようす。
「矯めつ眇めつ見る」
【矯める】ためる
《矯めるなら若木のうち》ためるならわかぎのうち
悪い習慣を直すなら、子どものときに行うべきであって、大きくなってからでは直らないということ。
「鉄は熱いうちに打て」
【奇矯】ききょう
言行などが普通の人とひどく変わっているさま。
「奇矯な振る舞い」
《字源》
声符は「喬(きよう)」。
「喬」は高い建物の屋上に神を招くための木を立てた形。
神の力を借りて驕る意。
「矯」とは、強い力で矯め直すことをいう。