【庇】 7画 广(4) 準1級


[音]
[訓] ひさし
かば

《意味》

  1. おおう。かばう。横に並べたおおいをかけて保護する。「庇護」
  2. ひさし。家の軒に張り出して雨や日をさえぎるひさし。「雪庇」

【庇う】かばう

  1. 弱いもの、不幸な立場にあるものなどを他から害をうけないように守ってやる。
    「彼女を庇って前へ出る」
  2. 傷や痛みなどを、いたわり守る。
    「古傷を庇って負けてしまった」

【庇ひいん

  1. ひさしのかげ。
  2. かばい助けること。おかげ。
    「神仏の庇蔭で大成する」

【庇護】ひご

弱い者・力のない者などを、かばいまもること。

【庇】ひさし

  1. 屋根の軒から先に差し出した部分。および、その下。特に、窓・出入り口などにかけた片流れの小屋根。
  2. 帽子の、ふちから額の上に突き出た部分。
    「帽子の庇を片手にとって挨拶をする」
「廂」とも書く。
《庇を貸して母屋を取られる》ひさしをかしておもやをとられる
  1. 一部の使用を許したため、やがて本拠までも占領されてしまう。
  2. 恩をあだで返される。

【庇保】ひほう・ひほ

かばい守ること。庇護。

【庇葉傷枝】ひようしょうし

細かいことに固執して大儀を失うこと。
法の細則を大切にするあまり、民をいたわる治世の本道を傷つけること。
枝があってこそ葉が育つのに、葉を保護するあまり大事な枝を傷つけてしまう意から。
過正(きょうおうかせい)過直(きょうおうかちょく)角殺牛(きょうかくさつぎゅう)

庇】いんぴ

かばい助ける。
「庇蔭」

【曲庇】きょくひ

道理、事実または法律をまげて人をかばうこと。
「曲庇者」

【高庇】こうひ

他人の庇護を敬っていう語。おかげ。
「師の御高庇を謝す」

【雪庇】せっぴ

山の稜線から風下の谷側の空間に向かって張り出した、庇状の積雪。
「雪庇に踏み込み転落死する」

庇】まびさし

  1. (かぶと)の額のひさし。
  2. 帽子のひさし。
  3. 窓の上の狭いひさし。
「目庇」とも書く。

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