【慧】 15画 (11)  準1級


[音] ケイ
 
[訓] さと
  かしこ

《意味》

  1. さとい。かしこい。
  2. 仏教で真理を見極める心の動き。「智慧(ちえ)

【慧可断臂】えかだんぴ

並外れた決意を示すこと。並々ならぬ求道の思いを示すこと。
「慧可」は中国南北朝時代後期の禅宗の高僧。「断臂」は肘・腕を切り落とすこと。
慧可は、少林寺にいた達磨の教えを乞うたが、達磨は壁に向かって座禅するばかりで取り合ってくれなかったため、自分の左腕を切り落として求道の思いを示した。それによって達磨は慧可の弟子入りを許可したという故事から。

【慧剣】えけん

煩悩(ボンノウ)をたち切る知恵の力。
知恵の力を物をよく切るするどい剣に例えた語。

【慧眼】えげん

五眼の一つ。この世の(くう)であるという真理を悟る能力をもつ目。
「けいがん」と読めば別の意になる。

【慧眼】けいがん

物事の本質を見抜く鋭い眼力。鋭い洞察力。また、それを持つこと。
「慧眼の士」
「凡眼」
「炯眼」とも書く。「えげん」と読めば別の意になる。

【慧い】さとい

心が鋭く働く意で、気が利いて知恵のあるさま。

慧】そうけい

きわめてかしこいこと。聡明。

慧】ちえ

  1. 煩悩を去り、真理をとらえ、悟りをひらく精神の力。六波羅蜜の第六。
  2. 事の道理や筋道をわきまえ、正しく判断する心のはたらき。事に当たって適切に判断し、処置する能力。
「2.」は「知恵」に書き換えられる。

《字源》

旧字は「彗(すい・せい)声。
「彗(ほうき)を手に持つ形。
「彗」の篆書。上部が(ほうき)、下部が手。

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