同字【】
[音] | ヘイ |
[訓] | おおう |
おおい | |
さだめる | |
くらい |
《意味》
【蔽い】おおい
物が隠れるように、広げてかぶせたり、周りを囲ったりするもの。カバー。
「覆い・被い・掩い」とも書く。
【蔽う】おおう
物の上や外側に他の物をかぶせる。また、そうして守る。
「覆う・被う・掩う・蓋う」とも書く。
【蔽遮】へいしゃ
おおいさえぎること。さえぎってとめること。
「遮蔽」
【隠蔽】いんぺい
ある物を他の物で覆い隠すこと。物事を隠すこと。
「不祥事を隠蔽する」
【掩蔽】えんぺい
【建蔽率】けんぺいりつ
敷地面積に対する建築面積の割合。建築面積率。
「建坪率」で代用することもある。
【遮蔽】しゃへい
おおいをして、他から見えないようにすること。遮り隠すこと。また、そのもの。
【障蔽】しょうへい
おおい隠すこと。遮りおおうこと。また、そのもの。しきり。
【偏僻蔽固】へんぺきへいこ
偏屈で意固地なこと。ねじけて素直さがなく、どうでも良いことにこだわること。
「偏僻にして固を蔽う」が書き下し文。
【壅蔽】ようへい
ふさぎおおうこと。また、ふさぎおおわれること。
《字源》
声符は「敝(へい)」。
「敝」は「㡀(へい)+攴(ぼく)」。
「㡀」は、縫い飾りのある礼装用のひざかけ。
「攴」は、木の棒を持って物を叩く形で呪術的な行為を表す。
その飾りはいたみやすく、叩くことでぼろぼろにする意となる。
「蔽」は、縫い取りのあるひざかけで覆い隠す意。
:「敝」の甲骨文字。
《字体》
「敝」の部分は、漢代の隷書の頃より「」の字体で書くのが主流。「」で書かれた例は見かけられない。
手書きの楷書で書く場合、「」と書いて差し支えない。
「敝」に従う「蔽」「弊」「幣」「斃」なども同様。