減画略字【】基本字【】
[音] | シツ |
[訓] | くし |
くしけずる |
《意味》
【櫛】くし
髪をすいたり、髪飾りにしたりする道具。
【櫛笥】くしげ
くしなどの化粧道具をいれておく箱。
【櫛る】くしけずる
くしで髪の毛をとかして整える。けずる。すく。
「緑なす黒髪を櫛る」
「梳る」とも書く。
【櫛比】しっぴ
くしの歯のようにすきまなく並んでいること。
「人家が櫛比する」
【櫛風沐雨】しっぷうもくう
外に出て苦労しながら、休みなく活動・奔走すること。様々な苦労を重ねて働いていることのたとえ。
風で髪をくしけずり、雨で水浴する意から。
「櫛風沐雨10年の鍛錬」
「雨に沐い風に櫛る」が書き下し文。
「沐雨櫛風」ともいう。
【鱗次櫛比】りんじしっぴ
整然と並んださま。
「鱗次」はうろこのように続き並ぶ、「櫛比」は櫛の歯のようにびっしり並ぶ。「次」も「比」も順に並ぶ意。
《字形》
「」の字形については「漑」を参考。
隷書や唐代の楷書はほとんどすべて「」の字体で書かれていた。
手書きの楷書では「」と書くのが一般的。