【瞋】 15画 (10) 1級


[音] シン
[訓] いからす
いか

《意味》

いかる。いからす。目をわくいっぱいに開く。かっと目をむく。

【瞋る】いかる

怒って目をかっと見はる。相手をにらみつける。

【瞋しんい

  1. 自分の心に反するものを怒り恨むこと。仏教の三毒・十悪の一つ。怒り・憎しみ・怨みなどの憎悪の感情。
  2. 怒り恨むこと。腹立ち。怒り。
    「胸の内は瞋恚に燃えている」
    「瞋恚の炎」・・・激しい怒り。
「しんに」とも読む。

【瞋目張胆】しんもくちょうたん

大いに勇気をうちふるうさま。
「瞋目」は目を怒らせる。「張胆」は肝を大きくする、勇気を持つ。
「目を(いか)らし胆を張る」が書き下し文。

《字源》

声符は「眞(真)(しん)
「眞」(か)(化=死者)と「県(縣=首を逆さにした形)から成り、死者(行き倒れの死体)を意味する。
行き倒れの死体は激しい怨念を持つものとして恐れられ、その怒り(瞋)を柔らげるために、丁重に(うず)められ、その霊を鎮(しず)めた。

《字体》

「眞」の部分は、常用漢字の字体「真」で書くのが、隷書の頃から一般的。
「瞋」も手書きの楷書ではと書いてもかまわない。
ただ、漢検では許容字体として認められていないので注意が必要。

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