12画 (9) 準1級

交換略字


[音] カツ
[訓] くず
かずら
  かたびら
  つづら

《意味》

  1. くず。マメ科のつる性多年草。茎の繊維は、布を織るのに用いる。
  2. かたびら。クズの繊維を織って作った布。また、それで作った衣。
  3. [国訓]かずら。つる草の総称。
  4. [国訓]つづら。クズのつるを編んで作った、衣服などを入れる(かご)

【葛】かずら

植物のつる。また、つる性植物の総称。つづら。

【葛根湯】かっこんとう

漢方薬の一つ。乾燥させたクズの根・麻黄(まおう)生姜(しょうが)桂皮(けいひ)などから成る、風邪をひいたときの発汗・解熱剤。
Wikipedia葛根湯

【葛かっとう

  1. 心の中に二つ以上の欲求が同時に起こり、そのいずれを選ぶか迷っていること。ジレンマ。
  2. 物事が複雑にもつれること。人と人とが互いに譲らず、からみ合って対立すること。悶着(もんちゃく)
(かずら)(ふじ)のつるが複雑に絡み合って解けな意から。
「つづらふじ」と読めば植物名。

【葛】くず

  1. マメ科のつる性多年草。山野に自生し、土手などに繁茂する。秋、赤紫色の花を房状につける。根から葛粉(くずこ)をとり、茎の繊維から葛布(くずふ)を作る。秋の七草の一つ。
    Wikipediaクズ
  2. 葛粉(くずこ)」の略。
    クズの根からとった澱粉(でんぷん)。菓子や料理の材料にする。

【葛拉徳士グラッドストン

イギリスの政治家、ウィリアム・ユーアート・グラッドストン(1809~1898)。
Wikipediaウィリアム・グラッドストン

【葛】つづら

ツヅラフジなど、山野に生えるつる性の植物。

【葛籠】つづら

衣服をしまっておく(かご)。ツヅラフジのつるや竹を編んで作る。
Wikipedia葛籠

【葛箙】つづらえびら

ツヅラフジで編んだ(えびら)。公卿の私的な随身などが用いた。
「箙」は矢を入れて背に負う武具。普通、24本入れる。

【葛折】つづらおり

いくつにもクネクネと折れ曲がった坂道。
葛藤(つづらふじ)」の(つる)のような道、という意。
「九十九折り」とも書く。

【葛つづらふじ

ツヅラフジ科のつる性落葉植物。
Wikipediaオオツヅラフジ
「かっとう」と読めば別の意になる。

【靫葛】うつぼかずら

ウツボカズラ科の多年草。熱帯地方に自生する食虫植物の一つ。
Wikipediaウツボカズラ
「靫蔓・籠草」とも書く。

葛】きゅうかつ

皮衣と(くず)帷子(かたびら)。冬の衣服と夏の衣服。
転じて、冬から夏まで。一年。
「裘葛を()える(=一年の年月がすぎる)」

葛】くまつづら

クマツヅラ科の多年草。原野・道端などに自生する。高さ約50センチメートル。馬鞭(ばべん)草。
「馬鞭草」とも書く
Wikipediaバーベナ

葛】ふじかずら

フジのつる。また、つる性植物の総称。

《字源》

声符は「曷(かつ)
「曷」「曰(かい)
()」「勹」「亡」から成り、両方とも屈んだ白骨死体の形。
霊に祈り求める意を持つ。
の元の字。
「曰」祝詞(のりと)を入れた器で、「曷」は死体の霊に祝詞を添えて災いがやむように神に祈り求めることを原義とする字。
これを部分に持つ「謁」「喝」「」「歇」などはその儀礼に関連した文字。
「匃」の甲骨文字。

《字体》

を用いたの字体は、唐代の楷書からの主流。
手書きの楷書ではのように書いて差し支えない。

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