交換略字【】
[音] | カツ |
[訓] | くず |
かずら | |
かたびら | |
つづら |
《意味》
【葛】かずら
植物のつる。また、つる性植物の総称。つづら。
【葛根湯】かっこんとう
漢方薬の一つ。乾燥させたクズの根・麻黄・生姜・桂皮などから成る、風邪をひいたときの発汗・解熱剤。
Wikipedia「葛根湯」
【葛藤】かっとう
葛や藤のつるが複雑に絡み合って解けな意から。
「つづらふじ」と読めば植物名。
【葛】くず
【葛拉徳士吞】グラッドストン
イギリスの政治家、ウィリアム・ユーアート・グラッドストン(1809~1898)。
Wikipedia「ウィリアム・グラッドストン」
【葛】つづら
ツヅラフジなど、山野に生えるつる性の植物。
【葛籠】つづら
衣服をしまっておく籠。ツヅラフジのつるや竹を編んで作る。
Wikipedia「葛籠」
【葛箙】つづらえびら
ツヅラフジで編んだ箙。公卿の私的な随身などが用いた。
「箙」は矢を入れて背に負う武具。普通、24本入れる。
【葛折】つづらおり
いくつにもクネクネと折れ曲がった坂道。
「葛藤」の蔓のような道、という意。
「九十九折り」とも書く。
【葛藤】つづらふじ
ツヅラフジ科のつる性落葉植物。
Wikipedia「オオツヅラフジ」
「かっとう」と読めば別の意になる。
【靫葛】うつぼかずら
ウツボカズラ科の多年草。熱帯地方に自生する食虫植物の一つ。
Wikipedia「ウツボカズラ」
「靫蔓・猪籠草」とも書く。
【裘葛】きゅうかつ
皮衣と葛帷子 。冬の衣服と夏の衣服。
転じて、冬から夏まで。一年。
「裘葛を易える(=一年の年月がすぎる)」
【熊葛】くまつづら
クマツヅラ科の多年草。原野・道端などに自生する。高さ約50センチメートル。馬鞭草。
「馬鞭草」とも書く。
Wikipedia「バーベナ」
【藤葛】ふじかずら
フジのつる。また、つる性植物の総称。
《字源》
声符は「曷(かつ)」。
「曷」は「曰+匃(かい)」。
「匃(匄)」は「勹」と「亡」から成り、両方とも屈んだ白骨死体の形。
霊に祈り求める意を持つ。
「匃」は「丐」の元の字。
「曰」は祝詞を入れた器で、「曷」は死体の霊に祝詞を添えて災いがやむように神に祈り求めることを原義とする字。
これを部分に持つ「謁」「喝」「遏」「歇」などはその儀礼に関連した文字。
:「匃」の甲骨文字。
《字体》
「」を用いた「」の字体は、唐代の楷書からの主流。
手書きの楷書では「」のように書いて差し支えない。